押し入れに引き出し

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狂気の沙汰を 菓子に見る

先日セブンイレブンで購入した、『大福生どら』なるお菓子を食べた。

店頭で見つけた時は「めっちゃ甘そうでうまそ~」と思って購入したのだが、袋を開けていざ食べようとした瞬間、そのお菓子に恐れを抱いてしまった。

名前を見た時点で分かり切っていたことだが、どら焼きの皮に大福が挟まっているのだ。本来なら餡を包むために焼かれたどら焼きの皮に、でっぷりとした大福が挟まっていることの異常さを、私は食べる直前になってようやく理解した。

手に取ってみると質量がおかしいし、横から見た時の高さもおかしい。当然だ。餡のためにあるスペースに大福が無理やり滑りこんだからである。袋(透明のもの)に入っていた前後でモノが変わる訳なんてないけれど、開封前には特に感じなかった違和感が実際に中身のお菓子を手に取った時に一気に差し迫ってきた感じがした。

一口かじればクリームと申し訳程度のあんこが詰まった大福の断面がお目見えする。もちは薄めだった。思った通りめっちゃ甘い。想像通りの味だった。空きっ腹だったのもあって、全て食べ終わる頃にはすっかり体調を崩していた。食べる前に、大福生どらの異様な佇まいに恐れ慄いたあの瞬間がハイライトだったかもしれない。

人間にもこういうの当てはまると思う。見た目でヤバそう怖そうと思った人が、話してみると案外普通の人だったとか…。いや、大福生どらは第一印象ではあまりヤバさを感じなかったが接近した途端に「おかしいぞ…?」と違和感を抱き、でも結局最初の印象ママのお菓子でした、ってことじゃん。例えが悪いよ。

締まらないよ。